使い込めば使い込むほど経年変化して味わい深く、愛着も増すのが本革バッグの魅力。

毎日履いている靴のお手入れは意識する人が多いと思いますが、「バッグは汗もかかないし」とノーメンテナンスだったらご用心!

使用頻度が週に1~2回ほどの人でも、月に1度はお手入れしてあげると長持ちします。

今回は、お気に入りの本革バッグを少しでも長く愛用するために必要な、お手入れの道具と保管のコツについてお伝えしていきます。

これを知って、「いつも手入れが行き届いたバッグだね」と言われる大人になりましょう!

本革バッグの手入れをする頻度

 

本革バッグのお手入れ【毎日やること】

①バッグの汚れをチェック

②バッグが濡れていたら乾いた布でふき取る

本革のバッグは水濡れでシミになりやすいものです。また、持ち歩くものだけにインディゴデニムなどから色移りしたり、知らないうちに汚れがついていることもあります。

時間が経過するほど汚れは落ちにくくなるので、早めに対処するためにも汚れのチェックだけは毎回欠かさず行いましょう。

雨や汗などで濡れている場合は、なるべく早く乾いた布でふき取ることをおすすめします。

本革バッグのお手入れ【月1回やること】

革のバッグはお肌と同じ!定期的に汚れを落とし、潤いと油分を与える必要があります。

これが乾燥によるひび割れを防ぐことになりますし、なによりこうした丁寧なお手入れが「革を育てる」楽しみにもなり、お気に入りのバッグに愛着がわいていきます。

さっそく、以下の手順でお手入れをしていきましょう。

①バッグ全体をブラッシング

まずは馬毛などの柔らかいブラシを使って、バッグ全体のほこりを落とします。

②頑固な汚れにはクリーナーを使う

目立つ汚れがあるときは、革用のクリーナーを使い、布でやさしく擦って汚れを落とします。

擦ると汚れが広がりそうな場合には、布でやさしくたたくようにして落としましょう。

クリーナーには色々な形状のものがありますが、スプレー式やクリーム状のクリーナーは素人がやるとムラになりやすいという心配もあります。

どのタイプのクリーナーを使うにしろ、バッグの底など目立たない場所で試してから使うようにしましょう。

下の写真はR.Luceで使用しているスプレータイプのクリーナーです。革製品に利用でき、汚れ落ちもいいのでおすすめです。

 

③保湿・補色のクリームを塗りこむ

汚れが落ちたら、柔らかい布で保湿クリームを丁寧に塗りこみ、革に栄養を与えましょう。

このとき使うクリームはなるべくバッグの色に近いものを選ぶと補色の効果があり、バッグを美しく保ってくれます。

ただし、補色を考えるほどバッグ全体の色落ちやくすみが進んでいる場合は、お近くのバッグ修理店に相談されることをおすすめします。

補色クリームをただ塗っただけでは、塗ったクリームの色が服に移る心配もあるためです。

バランスを見ながら補色し、コーティングして色落ちを防ぐなどの工程はプロに任せたほうが綺麗で安心の仕上がりとなります。

「補色までしなくても、革に栄養を与えてキレイを維持するだけでいい」

という場合は「カラーレス」というタイプのクリームを選べば、バッグの色に左右されることもなく、日常の手入れには問題ありません。

④丁寧なブラッシングでつやを出す

革に栄養を与えた後は、豚毛のブラシを使ってバッグ全体を丁寧にブラッシングします。

ブラシにも山羊毛・豚毛・馬毛などいろいろな種類があり、それぞれの作業に向いているものがあります。

バッグ全体のほこり落としには馬毛の柔らかさを推奨しますが、つや出しには柔らかすぎるのも硬すぎるのも使いづらいので、仕上げ用には豚毛のブラシが最適です。

ひと手間かかりますが、最後に全体をブラッシングしておくことでバッグ全体に艶が出て美しく仕上がります。

⑤最後に革用の防水スプレーを

防水スプレーには大きく分けて「シリコン系」と「フッ素系」の2種類がありますが、革製品には「フッ素系」の防水スプレーをおすすめしています。

なぜかというと、シリコン系の防水スプレーは表面全体をコーティングするため撥水力が強いのが特徴で、雨用の靴や傘、レインコートなどの防水効果を高めるのには適していますが、通気性を妨げるものが多いのです。(全てとは言い切れません)

これに対して「フッ素系」の防水スプレーは繊維の一本一本に細かく入り込むため、革の通気性を妨げません。

シミになりにくいという特徴もあるため、革のバッグにはフッ素系の防水スプレーがオススメと言えます。

シミになりにくい、とは言っても特に「白いバッグ」「淡い色合いのバッグ」は注意が必要ですので、まずはバッグ底など目立たない場所で試してから全体に使うようにしてください。

「革にスプレーをかけるなんて」と抵抗感を感じる人もいると思います。

ただ、防水スプレーをしておくことで雨濡れによるシミや汚れを防いでくれるので、結果的にはバッグが美しい状態で長持ちすると言えます。

まとめ

今回は、本革バッグの手入れの頻度と手入れ方法を「毎日やること」と「月1でやること」に分けてお伝えしました。

毎日汚れのチェックをして軽く拭いておき、月に1度は細かいほこりや汚れを取り除いて革に栄養をあたえておけば、革の経年変化を楽しみながらお気に入りのバッグを長持ちさせることができます。

お手入れの終わったバッグの保管方法については以下のブログを参考にしてくださいね。

【本革バッグの保管】修理屋がオススメする保管方法 – リルーチェ|靴・鞄の修理・クリーニング、衣類のお直しを宅配で♪ (r-luce.com)

保管方法にまで気を配って大切にしているバッグでも、いつかは持ち手が擦り切れたり金具が壊れたりする時がきます。

その場合は、諦めずにR.Luceまでご相談ください。お客様の大切なバッグが再び長く使えるよう、喜んでお手伝いさせていただきます。

お問合せ – リルーチェ|靴・鞄の修理・クリーニング、衣類のお直しを宅配で♪ (r-luce.com)